私立医学部を目指すためには、どうしても超えられない金銭的な壁がある、と考えているご家庭も多いと思います。しかし、実は多様な奨学金制度が設けられており、一般的な私立大学の他の学部と比べ、遜色ない費用負担で進学が可能になる場合があります。当塾の卒業生から貴重な情報を得ることができました。ご参考になれば幸いです。
東北医科薬科大学 澤里純基さんからいただいた情報です (2025年11月のお話)
福島県 医学部奨学金
【注意書き】奨学金制度は毎年変更が行われるので、気になる制度については各自調べること
①福島県へき地医療等医師確保修学資金
入学金100万円+月23.5万円が6年間で貸与(合計1792万円)。4月21日までに福島県に書類を提出し、面接を経て採用か否か決定。
・補足 初めての貸与は7月中旬、他の地域奨学金との併用は不可能(いわき市、南東北病院等の病院奨学金も不可)
採用人数は15名
卒後の初期研修は福島で行う必要があり、それを含めて卒後12年のうち9年間福島県で勤務。指定されたへき地に一年間以上の勤務が必須。
大学入学後に、採用が決定されるため確約とは言えない。(出身が福島県ならほとんどの場合採用される傾向)
東北医科薬科大学の東北地域定着枠(総合型選抜受験、一般受験東北地域定着枠)合格者で、福島勤務を希望する者は必ずこちらの制度に出願しなければならない。
【URL】https://fmu-rmsc.jp/want/
②いわき市医学生応援修学資金
月23.5万円が6年間で貸与(合計1692万円)。5月中旬までにいわき市に書類を提出し、面接を経て採用か否か決定。
・補足 いわき市の指定病院で卒後20年のうち、6年間の勤務が必要。
採用人数は10名
いわき市勤務の他の修学資金との併用が可能。(いわき医療センター奨学金も6年間で1692万円貸与され、その場合合計3384万円貸与)
他の修学資金と併用した際の条件については「いわき市医学生応援修学資金の募集要項」を参照に
大学入学後に、採用が決定されるため確約とは言えない。
いわき市では専門医をとれる診療科が限られているため、希望診療科の専門医をいわき市で取得できない場合は外部に出る必要がある。(その際の場所の制限はない)そのため、卒後6年間ぴったりで終了するとは考えない方が良い。
東北医科薬科大学の東北地域定着枠(総合型選抜受験、一般受験東北地域定着枠)合格者は、①の制度に申し込む必要があるため、こちらを第一候補に出願はできない。
【URL】https://iwakinoiryo.com/posts/kWqlz74g
③福島民医連奨学金
月15万円(特別貸与で月10万の加算可能)が6年間貸与で合計1080万(1800万円)。申請時期は問い合わせ必須。
・補足 民医連が指定する病院で卒後6年間(特別加算の場合は9年間)
他の地域奨学金との併用は不可能
民医連が協賛している病院での勤務なため、他の奨学金より勤務可能病院が少数。勤務可能病院は確認必須。
【URL】https://www.fuku-min.org/education/scholarship.php
④いわき市市立病院医師修学資金貸与制度
月23.5万円が6年間で貸与(合計1692万円)。申請時期は4月30日まで。
採用人数は4名
・補足 いわき医療センターに卒後12年間の間に6年間勤務する必要がある。
いわき市医学生応援修学資金との併用が可能。併用すれば私立医学部の学費の大半をカバーすることができる。
上記の場合、卒後12年間いわき市での勤務が必須になるため専門医取得を目指す場合、診療科に制限がかかってしまう。(いわき市で専門医取得できない診療科が多いため)十分に検討必要。
⑤その他各種病院奨学金(条件の詳細はURL等から)
・総合南東北病院 渡邉一夫記念奨学金
私立大学なら月40万円(合計2880万円)、国公立大学なら月30万円(合計2160万円)。
【URL】https://www.minamitohoku.or.jp/free/guidance2023.pdf
・かしま病院奨学金
入学金100万円+月23.5万円(合計1900万円)。
【URL】https://www.kashima.jp/recruite/scholarship/
・南相馬市立病院医師修学資金貸与制度
月23.5万円、24万円(合計1692、1728万円)
【URL】https://m-soma-hsp.com/recruit/scholarship.html






