0404中国剰余定理の証明
- 河野太陽

- 4月11日
- 読了時間: 2分
これは質問の多かったところでもあります。特に存在性の証明については
何人かから質問がありました。
存在性の証明:なぜ「パーツ」は必ず作れるのか?
私たちがやりたいのは、以下の2つの条件を同時に満たす数字 x を見つけることです。
x を m で割ると a 余る
x を n で割ると b 余る (※前提として、m と n は「互いに素」という、共通の約数を持たない関係だとします)
1. 準備:魔法の等式
数学には、**「m と n が互いに素なら、mp + nq = 1 となる整数 p, q が必ず見つかる」**という超強力なルールがあります。これが、パーツを作るための「種」になります。
2. 実際にパーツを組み立てる
魔法の等式 mp + nq = 1 を、少しだけ形を変えてみましょう。 nq = 1 - mp
この式を、「m で割ったとき」と「n で割ったとき」で考えてみます。
m で割ると?: 右側が「1 - (mの倍数)」の形なので、余りは 1 になります。
n で割ると?: 左側が「nq」つまり n の倍数そのものなので、割り切れて余りは 0 です。
ほら!これで**「n の倍数なのに、m で割ると 1 余る特殊な数」が完成しました。これをパーツ1**と呼びましょう。
同じようにして、「m の倍数なのに、n で割ると 1 余る特殊な数(mp)」も作れます。これをパーツ2と呼びます。
3. 合体!
あとは、出したい余り(a と b)をそれぞれのパーツに掛け算して合体させるだけです。 x = (a × パーツ1) + (b × パーツ2)
これが答えの数字になります。本当になっているか、確かめてみましょう。
m で割ったとき パーツ2は「m の倍数」なので、何倍しても m で割り切れて消えます。 パーツ1は「m で割ると 1 余る数」だったので、それを a 倍した全体では、余りは a になります。
n で割ったとき パーツ1は「n の倍数」なので、何倍しても n で割り切れて消えます。 パーツ2は「n で割ると 1 余る数」だったので、それを b 倍した全体では、余りは b になります。
結論
どんな数字 m, n でも、mp + nq = 1 という式が作れる。
そこから「片方で割り切れて、もう片方で 1 余るパーツ」が必ず作れる。
そのパーツを組み合わせれば、どんな余りの条件でも満たす数 x が必ず存在すると言える。
これが「存在性」の証明の正体です。



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